1.どのような状態にあったか

赤字ではないものの、ほとんど利益が出ていない状況でした。
社員の意欲も低く、会社に活気がありませんでした。
高齢化（平均年齢57歳、専務72歳、常務71歳、工場長63歳）も進んでいました。

2.原因究明

下記内容が原因であると考えられました。

●職人の技、高い技術力はあるが、それを価値に転換できていなかった。
●経営が成り行きで経営管理機能がなく、環境変化に対応ができていなかった。
●生産管理の仕組みがなく、営業と現場の意思疎通もできていなかった。また、現場内も各自の持ち場だけのことしか考えておらず、生産性が低く、納期遅れが慢性化している状態であった。

3.アプローチ方法

・経営再建プロジェクトチームの発足、鍵となる社員への動機づけ
・組織目標の設定、「利益」至上主義への転換
・経営管理体制の構築、日次・月次管理、先行管理体制の仕組みづくり
・販売管理の仕組み構築、得意先分析の実施
・自社の強みを定義、経営戦略の立案、ビジネスモデル再構築
・得意先別戦略の立案、得意先の選択と集中、撤退戦略＆営業活動の強化
・見積もりプロセスの見直し、値決めの基準設定、思い切った値上げの実行
・環境整備、工場の整理整頓（捨てる！の徹底）
・ビジネスフロー（ものと情報の流れ）の見える化、調達と生産の連動
・製販連携体制の構築、ボトルネックマネジメントの導入
・強みを活かした新規事業への進出

4.支援結果

 

 

●実行支援後、営業利益が半年で109倍に増加！
●職人の技、高い技術力を価値に転換するビジネスモデルが構築できた。
●当初はゴミの山だった生産現場が整理整頓され、生産性が向上。慢性化していた納期遅れが解消した。
●経営数字の見える化ができ、社内の目線が合致、意思決定が迅速になった。
●忙しいばかりで利益がでない体質から、確実に大幅に利益が出る体質に変貌した。
●経営会議の定着、中堅社員の成長により、社員の意思疎通が向上し、会社に活気が生まれた。
●競合分析、自社の強み分析等、経営戦略を考えられるようになり、新規事業、投資などの攻めの経営に舵を切った。

5.今後の目標

既存事業での利益最大化が実現した今、新規事業への挑戦、投資検討を行い、新たな収益源を構築していきます。
技能伝承を進め、次世代を中心とした事業体制を整備していきます。